イルカ好きのためのサークル イルカネットの会報より抜粋
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三宅島イルカのクラフト・ペンダント

去年のイルカネットのツアーの時に初めてM's CRAFTを訪れました。こじんまりした空間にさまざまな海の動物のオブジェがかわいらしく並び、木目の壁をクジラやイルカの絵が彩っています。ペンダントから置物まで、いろいろなデザインと大きさがあり、アトリエにある全てが浅沼さんが作った木彫りの作品です。浅沼さんの仕事は工業的に作られた物とは違ったあたたかさ、ぬくもりある木に、同じくらい人間にとってやさしい印象のある海に住む動物を形作ることです。

浅沼さんは生まれも育ちも三宅島。高校を卒業してから東京にも住みましたが、その後は島に帰ってきたそうです。子供の頃からきれいな海や山の中で育った浅沼さんにとって、三宅島は生活するのに最高の島。確かに三宅島は海はもちろんのこと、山にはまだまだ原生林が残っており、他の伊豆七島にはない景色が楽しめる魅力的な島です。浅沼さんは三宅島では損害保険の代理店をやっています。五年ほど前に自分だけの作業場が欲しかったのでログハウスを建てて、アトリエM's CRAFTを作りました。小さい頃から、仏像の彫刻をしていた父親の影響で「物を作ること」を自然に始めたそうです。浅沼さんの創作活動は時間があればほぼ毎日。ペンダントくらいの大きさならば、一日に一個できるかできないかくらいのペース。その時にある材料や時間によって、作るものは異なるようです。

浅沼さんの木に対する想いは格別のようです。「木には人の心をリラックスさせる力があります。木の物に触ることで、心拍数が下がり、リラックスできるんです。それはきっとイルカと出会えた時と一緒の気持ちではないでしょうか。M's CRAFTはそんな気分が味わえるようなアトリエでありたいです。」確かにアトリエには、自分を包み込んでくれるようなあたたかさを感じます。アトリエに訪れる人は主に口コミでやってきます。中には、浅沼さんの作品に影響を受けて自分も作ってみたいと思う人も多く、何度も自分の作品をもって三宅島に来て、浅沼さんのアドバイスを受けている熱心な方もいるようです。

「三宅島に来て、イルカに会って、ハッピーな気持ちをもってM's CRAFTに木のあたたかさ、やさしさを感じに来てほしいと思います」・・・ツアーのメンバーみんながはしゃいだよねぇ。みんなペンダントをゲット!

美しい海に囲まれて育った浅沼さんが創り出す、あたたかい空間。そんなアトリエに浅沼さんは本当に興味のある方だけに来て欲しいと思っています。「作品が欲しい人には電話でも注文を受け付けていますが、基本的には一度作品を見て、触れてもらって、気に入ってもらえたら買ってもらいたいです。」とのこと。なにしろ浅沼さんは一つ一つ手作りなので、数もそう多くはできません。だから注文を受けてもすぐには制作することができないこともあるのです。

写真だけではわからない「木の創造」にぜひとも肌で感じてほしいと思います。自分の好きなことを続けていたら、いつの間にか他の人への小さなハッピーのプレゼントになっていた…そんな浅沼さんの「仕事」でした。

浅沼さんへの連絡は…
東京都三宅島三宅村神着100-1
TEL 04994-2-1016

これらの記事は1997年〜1998年に発行されたイルカネット会報誌の
記事を編纂したものです。電話番号や住所、水族館の営業情報など
は当時のものです。ご注意ください。

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